ほうき」カテゴリーアーカイブ

12月のつくいち

秋に採った二番草で、外掃きほうきを作ってみました。

秋採りの草は、夏に採ったものと比べてガサガサしていて硬い。

室内掃きにするにはイマイチな質なのですが、
適材適所、硬いからこそできる仕事っていうのもあるんじゃないかと思い、玄関や土間を掃くことをイメージして仕上げてみました。

ガラガラしたゴミに対しては柔らかい草より仕事してくれると思います。

今年は二番草は少ししか取れなかったので、限定品。
明日のつくいちにお持ちいたします。

「風の余韻」、そして祭りつくいち

11/3・4(土・日)は、「風の余韻」@galleryらふと、
そして11/4(日)は、10周年記念の祭りつくいち に参加させていただきました!

「風の余韻」の1日目には、ほうき作りの実演をさせていただきました。


(アトリエ倭さん撮影)

頭上では、作り手の言葉の短冊が降り注ぐようにはためいて、
秋風の吹くお庭での作業は、とっても気持ち良いものでした。

工房からの風の会場である「手仕事の庭」という場所はとても不思議な場所です。
訪れるといつも心が開くような、血の巡りが良くなるような気分になります。

いらっしゃってくださった方々といろんなお話をしながら、
この場所だからできるやりたいことがたくさんあるなぁと、あらためて感じました。

それってどんなものかというと、
作品を作って届けるだでは届けきることができな、
作ることに内側にある、みずみずしい何かを共有すること、でしょうか。

うーん、言葉にすると表現しきれていないような。
とにかく、楽しくて良いこと!だと思います!


そして、本日の祭りつくいちは、音楽あり、体験企画ありの、賑やかな一日でした!
後半、パラパラと降り出す瞬間もありましたが、なんとかお天気も持ってよかったです!

ほうきのワークショップでは、皆さんそれぞれの形のコーヒーブラシを作ってくれました!
一番シンプルで、手数も少ない種類のほうきですが、
作る人によって全然違うのが面白いです。

会いたい人に会い、思いがけない再会もあり、楽しい2日間をありがとうございました!
イベントに出たりワークショップをやったりするのは、人に会ってパワーをもらうためだなぁと改めて実感いたしました。

明日から、また頑張ります!
次は島根だ!

大感動!

カゴアミドリさんで開催された「種から育てる箒 展」
約2週間の会期を無事終えることができました!

企画されたカゴアミドリさんをはじめ、
ご一緒させていただいた松本箒の米澤さん、中津箒の吉田さん、鹿沼箒の丸山さん、
そしてお越しいただきましたお客様に、深く御礼申し上げます。
貴重な機会をありがとうございました!

22日(土)のトークイベントでは、オーナーの伊藤さんのリードで、
それぞれがどんなきっかけで、どういう立場でほうきを作っているのかお話させていただきました。
他の職人さんがどんな背景で、何を背負ってほうきを作っているのか知ることができ、すごく刺激的な時間でした。

米澤さんの「皆で頑張ろうよ!盛り上げていこうよ!」という最後の言葉には、
同業者である私たちを、ライバルではなく仲間として思ってくださっていることに感無量で、
ほんと、じーんときました。

左から、松本箒の米澤さん、フクシマ、中津箒の吉田さん。
(丸山さんは都合によりお休みでした。今回はお会いできませんでしたが、そのうちにお会いできることでしょう。)

仲間がいるって素晴らしい!!

もうすぐはじまります!

収穫後を期間の初めと考えた場合の、今期最初の展示会「種から育てる箒展」@カゴアミドリ、もうすぐはじまります!

先月から、毎日ガンガンほうきを作っています!

カゴアミドリさんのリクエストで、私の作品は白糸に麻の色糸を合わせたほうきがメインになります。
もちろん、いつもの柿渋糸のほうきも持っていきます。

 

さて、今年の穂の出来ですが、体感的に昨年のものより良い草が多いです!

どんな感じかというと、穂一本一本が柔らかいながらもしっかりしている感じ。
軽やかに掃けつつも、頼りがいのあるような草になったと思います。

耕して2年目の土になり、落ち葉を大量投入したこともあって、良い土になった結果なのかもしれません。
収穫は、土の成績発表と言えますね。

同じホウキモロコシの穂でも、育ち方によって微妙に質が変化するのが面白くて、
それで作るほうきもまた微妙に違った個性をまとうのが楽しいです。

作りがほうきの外見だと考えれば、草はほうきの性格と言ってもいいと思います。

 

「種から育てる箒展」では、4つの地域のほうきを一堂にご覧いただけますので、
目で見るだけではなく、是非お手に取って、ほうきの草もみてみてほしいと思います!

ワークショップについてはこちら
トークイベントについてはこちら

終わりました!

期間にして3週間、刈り取り実施日数にして15日、脱穀実施日数にして9日間、
2度台風に足止めされましたが、夏の収穫がついに終わりました!


連日の肉体労働、猛暑続きにクタクタになったものの、
日中やるより早朝やった方が楽というのを身体が察知したのか、
不思議なことに朝3時半起きも苦にはなりませんでした。

昨年の雨続き地獄に比べたら草もよく乾くので、
ほうきにとっては嬉しい年、アタリ年だったと思います!
(草も良い草が多い気がします!)

 

ちなみに台風の影響は、


一度全部倒れて、


ゾンビのように起き上がってきました。

台風後はものすごく採りにくくなったものの、影響は収量微減で済みました。
でもこれ、残渣処理がものすごく大変…。

畑作業はこの後、残渣処理、周りの草刈り、
さらに今年は2番ぼうき(採り終わった株をもう一度育ててつくる穂)を収穫するのでまだまだ続きますが、
ひとまず夏の一区切りです。

お盆が明けたら、9月からの展示に向けて一気に制作に励みたいと思います。

職人の庭で作るほうき

明日3/31(土)・4/1(日)は、毎年おなじみとなってまいりました、
ゆけゆけ乙女のつくば道の企画、「職人の庭」です。

ありがたいことに2日間とも晴れの予報。
桜も綺麗に拝めることでしょう。楽しみです。

ほうき作りのワークショップでは、テーブルまわりに使いやすいこんなほうきを作ります。

空きのある時間帯なら当日受け付けも可能です。
もちろん見学のみも大歓迎。

どうぞ、お立ち寄りくださいませ。

行ってきました、矢吹町

福島県矢吹町の「未来くるやぶき」で、子どもたちとほうきを作ってきました!


「未来くるやぶき」は、矢吹町が運営する屋内外運動場です。
その2階にあるスペースが、この日は特設ほうき工房に!

真剣に説明を聞いてくれた子どもたち、サポートしてくれたお母さんたち、
そしてスタッフさんたちの手助けもあり、無事、みんな完成!

2時間という時間はあっという間でしたが、
嬉しい気持ちをいただけた、キラキラした時間でした。

ほうき作りって、栽培収穫作業なんかは身体が辛かったりするのですが、
こういう楽しい時間があると、キツイ仕事も頑張ることができます。

貴重な時間をありがとうございました。


(写真は全てスタッフさんの撮影)


余談ですが、ワークショップ後は、福島県をプチ観光させていただきました。
(別な用事があったこともあり、実は2泊3日でした。)

うどんを食べたら温泉に入れるお店に行ったり、
酒蔵を巡ったり、馬刺しを食べたり、
野口英世記念館に行き、はじまりの美術館に行き。

地元の方のご案内で、あちこち楽しんできました。

福島県は、喜多方を中心にこれまでも何度も行っていますが、
どこに行ってもいいところばかりです。

また行きたいなぁ。

まちのほうき屋さんを目指して

今日は、つくば中央公園のつくいち 初参加でした。


つくいちは、「背景までおいしい つくばのマーケット」をテーマに、
毎月第一日曜日にやっている朝一です。

今までは、美味しいものをいただいたり、ゆったり過ごしに行ったりして、
お客さんとして毎月楽しみだった大好きなイベント、だったのですが。

「背景までおいしい」というキーワードに惚れてしまいまして、
定期的に出店するならここしかない!という思いに至り、出店を決意してしまいました。

 

昔の農家を支えた農具、竹細工などの分野では、
直接、あるいは仲買人(行商で届ける人)を介して、
使う人の注文を聴いて、それを反映させたものづくりをしていました。

それに憧れて…

暮らしの道具を作る人間として、定期的に顔を出す場所をもって、
人に良いほうきを作るために、使い手と顔の見える関係を作りたくて。

あんまり仰々しいことを言いたいのではないのですが、
要は、「まちのほうき屋さん」として親しみを持ってもらえたらうれしいなぁと。

ゆくゆくオーダーメイドのほうきを受け付けたり、
ほうきの修理なんかもしてみたいと思っています。

次回のつくいち参加は10月から。
2018年生まれの新しいほうきと共に、お待ちしております。

鍛冶屋とほうき

この子は、知り合いの刀鍛冶さんが一年前にお師匠さんへ贈られた、私のほうきです。

鍛冶の仕事は火の仕事。

どんな環境で使われたのか、どんな仕事を支えたのかが、直に伝わってきます。
なんというか、すごく、かっこいい。

良い仕事をする人が使うと、こうも変わるのかと、
脳みそから感動が溢れ出るような気分。

もはや自分のほうきだとは信じられないくらいです。

 

もともと長柄のほうきだったのですが、
すり減ってすり減って、
最後は柄も切って片手ほうきとして使っていただいていたようです。

道具作りって、作って終わりではなく、
使い手の手の中でまた新たな命が生まれていくから、
面白くて、有難くて、嬉しい仕事だなぁと思います。