難波田城資料館で開催中の平成28年春季企画展「ほうきと竹かご」へ行ってきました。
目的は、この地域のほうき職人、永倉一男さんの実演。
資料館の一室で、黙々とほうきを作られていました。
作っていたのは東京型の手ぼうき(トウテボウなどと呼ばれる形です)。
客席には、地域の方々なのでしょうか、たくさんの方が見に来られていました。
素早い永倉さんの手つきに、皆さんの視線は釘付けで、しばしば感嘆の声が聞こえてきました。
この地域も、つくばと同じく、その昔周りはほうき畑に覆われていたそう。
そしてつくばと同じように、ほうきが売れなくなっていくのと同時に草を栽培する人もいなくなってしまったそうです。
永倉さんが使っている草は、公民館や地域の人の協力で栽培されたもの、あるいは輸入の草ということでしが、
残っている草はあと3か月分ぐらい、と材料不足に嘆いている様子でした。
やっぱり、ほうきにしてもそのほかの工芸にしても、材料がなければどうやっても立ち行けない。
私の師匠が強いのは、6年前にほうき作りを本格的に再開したとき、材料の栽培から挑戦したこと。
本来師匠はほうきを作る方が専門で、栽培は農家さんの仕事だったそうです。
栽培と制作、切っても切れない関係になってしまったほうき作り。
でも、知り合いの竹細工職人さんは、「材料を取るところが一番面白い!」と言っていた。
私も、存分に畑をエンジョイしながら、草づくりも頑張っていけたらいいなぁと思います。