日別アーカイブ: 2017/01/25

指先センサー鑿センサー

ちりとり試作

合間の時間を見つけては、ちりとりの試作をしています。

今まで受けの部分をアルミ製にしたり、渋紙にしたりとしてきたのですが、
やっぱり木100%のを作りたい!と思って試しています。

しかし、刳りもの(木を削って作るもの)は時間がかかる。

形さえ決まればある程度効率的に作ることはできるのですが、
最初は削りながら形を決めていきたいので、原始的な方法で作っています。

鑿で木を削るときに気を付けなければならないのは、逆目にならないようにすること。
木というのは木目があって、上手く削れない方向(逆目)があるのです。

で、削っていて感じるのが、自分の身体が過敏になってくること。
鑿を入れた瞬間に、こっちは削れる、あぁこっちはダメだ、というのが鑿先から伝わってくるのです。

ほうきを作るときも、草を握ったときどれくらいの量を握っているのか、指先が判断しているなぁと感じるときがあります。
指先を通して判断するのではなく、指先自体が反射的にものをとらえている感じ。

まるで指先がセンサーのようになる。
多分立派な職人さんは、この指先センサーがものすごく正確なんじゃないでしょうか。

刳りものは時間がかかって難儀しますが、
木を削るゆっくりとした時間は、そんなことを考えさせてくれるので好きです。