ちりとり、削りはじめました。
刳りものによる制作ということで、どう量産するか(機械などを駆使して効率良くするか)考えたものの、
なんだかそれは違うのでは?という気持ちに駆られて、結局愚直に削っていくことにしました。
選んだ木材はキハダ。
サクサク気持ち良く削れる樹種です。
削る触感は、樹種によって本当に変わります。
試作で使ったのは硬っっったいサクラで、
削っているときの頭の中は、「硬い!辛い!でも良い形にせねば!どうすればラクに削れるんだ!うぅ辛い!こういう形にしたいのに!」
キハダの場合は、「もう少し深めに削ろうかな。これより薄くしたら脆くなるから、厚みはこれくらいで。それなら角はこういう形が良いな、鑿跡も良い感じに残そう。」
そういった気持ちは出来上がっていく形に現れるもので、
キハダを削った形には、気持ちの余裕が垣間見えます。
樹種により触感が違い、触感が違うから形も変わる。
今回の刳りものちりとりは、削っていくうちに現れてくる形に素直になってみようと思っています。