工房からの風!

10/19・20(土・日)は工房からの風でした!
今年も風人として参加させていただきました。

前日夜から当日朝にかけて降った雨が会場に大きな水たまりを作り、水の掻き出しからはじまった朝。軽トラに積んでいた田植え用の長靴が役に立った。
水たまりのひどかった場所の出展者さんたちは、とても大変な思いをされたことと思います。

はじまりの時間までには雨が上がって!というみんなの願いが叶ったように、10時の合図のころには霧雨に。
今年の工房からの風の会場には、いつになく一体感があったように思います。

私は今年も「素材の学校」テントにて、ほうきの時間を担当させていただきました。
「本結び」という、決して簡単ではないハードルを設けたWSでしたが、子どもたちはちゃんと覚えて、自分の力でほうきをつくってくれた。
自分の道具を作ること。その満足感こそ、伝えたかったことなんです。
参加してくれて、作り上げてくれて、ありがとうございました。

子どもたちの挑戦と笑顔に出会えるのが、「素材の学校」最高!なところです!

どのほうきも、愛おしくて、素敵!

第17回 工房からの風

10/19・20(土・日)は、第17回工房からの風です!
昨年に引き続き、今年も風人(出展経験者による企画運営参加)として関わらせていただいております。

公式ページでは、今年の出展者さんの紹介が続々とUPされております。
今年のテーマは「火」。
メインビジュアルのカンテラは、作り手それぞれの心に灯る火種のイメージだそうです。

この火種があるから、作り手は作ることを続けて、荒野を照らして進んでいけるのだと思うと、なんというか、とても胸が熱くなります。


私の方は、今年も子どもたちのためのWSテント「素材の学校」にて、ほうき作りのWSをやらせていただきます。

タイトルは「本結びを覚えてほうきをつくろう」。
技術を身に付け、つくることのスタート地点に二本足で立ってほしくて、こんなテーマにしました。

ちょっと渋くて、もしかしたら難しさも感じられるWSになるかもしれませんが、何かを乗り越えることで得られるつくる喜びみたいなところを、子どもたちに伝えられたらいいなと思います。


非常に猛烈な台風が過ぎ去って、今日は抜けるような青空でした。

我が家の周辺は幸いにして、300リットルの黄色いローリータンクが夜間強風に紛れて逃亡するハプニングはあったものの(夫が確保したので大事には至らず)、
何かが壊れたり、怪我をするなどの被害はありませんでした。

河川の近くや山の近くにお住いの方は、眠れぬ夜を過ごされたことでしょう。

事前の対策の重要性と、どんなに対策をしていてもどうにもならないことが起こり得るということ、その二つを思い知らされた台風でした。
大きな被害があった方も、そうでない方も、一日も早く日常に戻られて、心の平穏を取り戻されることを願います。

10月つくいち

今月よりつくいち出店再開いたしました!
ちょっと冷えるお天気でしたが、あいかわらずのんびり盛り上がっていく感じのつくいちでした。
ありがとうございました。

たまに降る雨のため、自転車販売は断念。うーん残念。

いつもいつも言っていますが、ほうき越しに見るこの風景が好きです。
子どもが遊び犬が散歩し、地域が団欒する感じ。

来月はクラフト系の店舗も集う、ちょぴち拡大の秋のつくいちです。
そうぞ次回もよろしくお願いいたします。

ありがとうございました!

「常陸の国からの贈り物」@てしごと舎kurasoさん &「えらべる箒 展」@カゴアミドリさん、両展とも無事終了いたしました!
お越しいただきました皆さまへ、心より感謝申し上げます!

そして、同時期の展示会だったにもかかわらず快くOKしてくださった両店舗の方に、深く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。


↓カゴアミドリさんでのトークイベント後の一枚。
左から、「松本箒」米澤さん、「つくば箒」フクシマ、「中津箒」吉田さん、「鹿沼箒」早苗さん、そして現在スタートアップ中の「いなわしろ箒」加奈さんです。
カゴアミドリ店主の伊藤さんの指揮で、昨年からミーティングを重ねて開催された「えらべる箒 展」だったので、終わってしまうのは本当に寂しかった!
またこのメンバーで集まることができたらいいなぁ。


↓kurasoさんでの展示の様子。
グループ展の醍醐味はコラボにあり!と勝手に思っているのですが、
今回、藍染風布さんの糸を使って色んなほうきが展開できたことが、とても楽しかったです!
次回は刺し子のトタコさんとも、なにかやれるといいなぁ。

膝、痛い

齢30を目前にして…膝が…痛い…。
気にしなければ忘れられるくらいの軽い痛みではあるのですが、右の膝だけ曲げ伸ばしが億劫になるような鈍い痛みを持つようになってしまいました。

原因は分かっています。あれです。足踏み脱穀機です。
右足だけで踏むから、というか左足で踏むとバランスとれないのでそうするしかないんですが、気付かないうちにダメージを溜め込んでいたみたいです。
足踏み脱穀機、身体に悪い。

昨年ぐらいから身体のセルフケアと趣味を兼ねてはじめた”やいと(もぐさを直接皮膚に乗せて燃やすお灸)”が、こんなときに役立ってくれる。
ツボ押しよりも疲れず、なかなか効いて、コスパ良し。
なにより火をつけるというのが、儀式っぽくて気に入っています。
煙の匂いもいいんですよね。

ひとまずお灸で様子見ながら、ダメだったら鍼をしてもらおう。
脱穀機の電動化も検討です。

人も車も、壊れたまま走らせてはいけません。

9月の予定

9月になりました。気温が少し落ち着いて、ほうきを作る時期になったなぁと、肌に感じる季節です。

さて、今年の草は、梅雨の長雨で少し小さめの穂が多く、 また収穫直前の台風の影響もあって、例年より収量減となりました。
ですが、冬と春にたっぷり堆肥を入れたおかげか、芯立ちが少ない!
ブラシに向いた小さくて充実した草が多めの年となりました!

さて、9月は2つのグループ展から、ほうきをお届けさせていただきます!
WSなども企画しておりますので、遊びに来ていただけると嬉しいです!


「常陸の国からの贈り物」
2019.9/14(土)~9/23(月)
てしごと舎kuraso (つくば市吉瀬1679-1)


えらべる箒 展
2019.9/17(火)~29(日)
カゴアミドリ(国立市西2-19-2 第一村上ビル2F )

『未知の細道』掲載

旅メディア『未知の細道』さんに掲載していただきました!
ほうき作りと収穫前の畑をご覧いただき、ほうきのことをお伝えさせていただきました。

取材に来てくださったライターさんが話を引き出すのがとても上手な方で、
ものづくりや職人さんに対する理解も凄かったので、
とても心地良く楽しい時間でした。

取材って、相手によって話の進んでいく方向が全然違うので面白いです。
特に私の場合は、その場の流れにゆだねるところが大きいので、
相手がいて、口に出して初めて「ああそうか!」と、今まで持ちつつも宙を漂っていた気持ちを言葉で捉えることができたり。
自分で文章化するのとはまた違った切り口になるのが、新鮮で良いですね。

そんなわけで、掲載記事は一歩踏み込んだほうきの話になっていますー。⇒https://www.driveplaza.com/trip/michinohosomichi/ver144/

一番穂収穫完了!

今年も生きたまま、夏の収穫を終えることができました。
冗談抜きで危険な暑さです。
が、危険と隣り合わせだからこそ、丸一日を収穫のためだけに捧げるつもりで、集中力を持って乗り越えることができました。

収穫の一日は、
 3:30 起床、着替え、食料準備
 4:30 収穫作業開始(刈取、調整、脱穀、湯通し)、途中適宜食料補給
 10:30 収穫作業終了
 11:00 干す作業
 11:30 汗を流して昼食、昼寝、適宜乾燥中の草を反す
 16:00 夕方の収穫作業
 18:30 収穫作業終了
 19:00 夕食
 21:00 就寝

夕方の収穫作業の様子

人並みの体力しかない私としては結構過酷(特に日中の足踏み脱穀と干す作業が!)。
ですので、早起き、疲れ切る前に終える、とにかく飲む食べる、昼寝、などなど、暑さに殺されないために各種徹底しました。

7/27 収穫直前の様子。見事に全部倒れた

収穫直前の台風で全面倒されたものの、収穫期間中はほぼ雨が降らなかったおかげで、思ったよりもスムーズに終えることができました。
心配だったアブラムシも、6月7月の奮闘で数を抑えることができたので、二番穂も期待できそうです。

今日は丸一日かけて残渣の刈り取り。
手を掛けた株が一気になくなるのは、すっきりするけどちょっと寂しいです。

アブラムシ研究

間引きを終え、中耕除草。今年も雨が少ない梅雨ですが、堆肥をしっかり入れたおかげで土が乾きにくく、順調にほうきたちは育っています。

しかし、暖冬の影響で、アブラムシの進行が早いです。体感で3週間くらい早いでしょうか。
もうこんなにびっしりコロニーを形成しています。

栽培を始めた当初から苦しめられてきたアブラムシ。1年目はほとんどの株を枯らされた。
憎き存在アブラムシ。でも、5年間ずっと見てきて、だいぶ彼らのことが分かってきました。

<繁殖のパターン>
よく言われていることですが、彼らアブラムシは単為生殖で増える。暖かい時期はメスだけで、自分のコピーをお腹の中に宿し、さらにお腹の中の子のお腹の中にも孫がいて、どんどん増えていきます。
高温になると繁殖力が低下するらしいです。そのため冷夏の夏は恐ろしいことに…。

<飛ぶアブラムシ>
普通の個体は翅を持っていないけど、コロニー内の数が増えたら翅を持つ個体が出て、他の住処を求めて旅立っていく。梅雨の少雨がアブラムシの拡大に影響するのは、翅有りのアブラムシが旅をしやすいからなのでしょう。
翅有りアブラムシは黄色が大好きなので、黄色バケツ防除法は有名ですね。

<アリとの共生関係>
これもよく言われていることですが、アブラムシとアリは共生関係にあって、アブラムシはアリに守ってもらい、アリはアブラムシの出す甘い排泄物をエサにしています。
アリが実際にどういうことをしているかというと、飛んできたアブラムシの周りに土でシェルターをこさえたり、株の根元に空間を作ってアブラムシが雨で流されないようにしたり、葉っぱから落っこちたアブラムシをアリが見事にキャッチして元の場所に運んだり(これらは実際に目撃しました)。これには流石に関心させられた。
アブラムシ対策には、アリの駆除もセットで考える必要があるわけです。

<居場所>
根っこと茎の間、下の方の葉っぱの裏、そして新芽の出てくる渦の中。ホウキモロコシの場合はこの3か所が主な居場所でした。アリが活発に群がっていると大抵そこにアブラムシがいるので、見つけるのはそれほど苦労はしません。

色々試した結果、物理的に抑えるのが一番という結論に。次の2つを希釈したスプレーがメインウェポンに落ち着きました。

①住友化学の粘着くん液剤
デンプンが主原料のソフト農薬です。うすーいデンプン糊みたいな液体で、アブラムシなどの小さな虫を窒息死させます。原理は牛乳スプレーと同じ。化学殺虫成分を含んでないので気兼ねなく使え、かつ、ちゃんと効果が検証されているのが良いところです。

②トウガラシの酢漬け
とある筋から廃棄する穀物酢を20リットルいただいたので、トウガラシを浸けて対アリ液に。スプレーするとアリがパニックになり逃げていくのが見られます。酢のにおいとトウガラシの刺激に忌避効果があるのでしょうか。

スプレーは、「水:①:②=100:1:1」くらいの比率。全面散布よりもスポット的に、十分スプレーした方が効果が得られたので、中耕除草のときに持ち歩いて、コロニーを見つけ次第シュッシュッと吹きかけています。

私的防除の心得は、手間とコストを最低限に、収穫に影響がないくらい増えなければOK! シューティングゲームのような気分でいると、見つけたときの喜びもあり、胃にも優しくて良いと思います。
(本当はキラキラテープ法、幸せの黄色いバケツ法も試してみたいのだけど、なにせ畑の面積が大きいから、コストがかかりすぎるので却下。)

今日の作業では、援軍(テントウムシ様)もちらほら見かけられたので、希望の光が見えた。
敵がいて味方がいて、畑は今日も賑やかで、寂しくなくて良いですね。

ほうき、海の向こうへ

先月、私のほうきがイギリスに旅立ちました。
ロンドンにあるFoundland.shopさんが、ほうきを求めて工房まで来てくださったのです!

きっかけは一通のメールからはじまりました。
“あなたの製品を購入したいと思うかもしれません。”

はじめての英語メールのやり取りに正直ビビりながらも、
『「その日暮らし」の人類学』という本で読んだ、
「アフリカ人は中国での商品買い付けを、ジェスチャーと電卓のみで行う」
という事実を胸に、“是非いらしてください!”とメール送信。

当日は駅で待ち合わせ。
どんな方がいらっしゃるのか今までにない種類の緊張を感じておりましたが、
いらっしゃったのはハツラツとした良い感じのご夫婦。
合った瞬間交わした笑顔で、一気に安心したのを覚えています。

しかしながら、こちらは英語カタコト。そしてあちらも日本語カタコト。
お互い言いたいことはあっても、言葉で伝えるのには一苦労。
でも現代のテクノロジーは凄くて、お互いスマホの辞書を翻訳を片手に、話す。
コミュニケーションは80%くらいは成立していたと思います。
無事、ほうきたちも旅立っていきました。

海外は台湾しか行ったことのない自分としては、なんだかほうきに先を越された気分ですが、そのうち後を追って、憧れのロンドンへ行ってみたいと思います!
ロンドン、大好きな画家ターナーの国ですよ!いいなぁ。